もくじ

     1. はじめに~シエラレオネの村が抱える問題~

     2. パームオイル製造スタート!(編集中)

     3. 農業に向けて準備開始!(2015年4月11日)

     4. 農業に向けて準備開始!Part2(2015年5月2日)

     5. ラッカセイ作り開始!(2015年5月16日)

     6. ラッカセイの芽が出てきました♪(2015年6月6日)

     7. ラッカセイの収穫と山羊とおじいさんの話(2015年10月24日)



 

1. シエラレオネの村が抱える問題

シエラレオネの北部ポートロコ県のとある小さな村に、NGOあいが所有する土地(約2エーカー)があります。
私たちがこのような広大な土地を購入したのは、この土地で、農業をするためです。

まずは、土地購入の際のプロセスの一つである、チーフとの話し合いの中から見えてきた、この村の問題点、
そしてNGOあいが目指すべき目標について、お話したいと思います。

土地を購入するために、初めに、土地の所有者とその一族のほぼ全員に集まっていただきました。
一族全員を集めたのには、理由があります。
そもそも、シエラレオネにおいて、フリータウン以外の土地に関しては、その所有に関して、国は基本的に関与していません。
ですから、弁護士を通して書類を作成し、土地を登記するという手順とはまた違う手順で
土地の売買は進められなければならないのです。
もともとは、その所有者の方から、私たちに、土地を買ってほしいと話をしてきてくれたのですが、
たとえ、一族の代表者が土地を売ると言ったとしても、何年かして、そんな話は聞いていないと
一族の中から誰かが言い始めたりすると、大きな問題になります。
そのため、一族全員(小さな子供は省いて)に集まっていただいたのです。
さらに、この近辺の村々を治めているチーフを交えて、価格等を含め、様々な話し合いをしました。
村中の人々が集まっての話し合いの結果、幸いにも、交渉はうまくいき、
チーフに、私たちの土地購入を快諾していただき、書類作成を進めることができました。
その後、さらに、このエリアの村々を治めているチーフたちのトップに立つパラマウントチーフのもとにも向かい、
許可をいただくためのお話をしに行きました。

パラマウントチーフのお宅付近で話し合い中

そこでも、私たちの土地購入を好意的にとらえていただくことができました。
思っていた以上にスムーズに交渉が進んだ理由としては、シエラレオネの村々の抱えている問題に関係しています。
パラマウントチーフは、この村を含めたこの地域一帯の村々において若者の出稼ぎによる人口の過疎化が
深刻な問題になっているということを私たちに話してくださいました。
村で仕事を得られなかったり、都市にあこがれる若者の多くが、村を離れてしまい、
結果的に、老人と子供ばかりが残り、働き手がきわめて少なくなっているのです。
ですから、私たちがこの村の土地を購入し、農業を活性化させることによって、
村が発展することを切に願うとパラマウントチーフはおっしゃってくれたのです。
以前、私たちが村に3か月ほど滞在していた時、私たちが所有する土地の中を、
かつて若いころにそこで農夫として雇われ、作物を作っていたおじいさんと一緒にぶらぶらと歩く中で、
おじいさんは、この土地の歴史を語ってくれました。
「昔はこの土地も含め、村全体が作物と家畜にあふれた豊かなところだったんだけれどな~。
内戦時に兵士に全部奪われてしまった。作物も全部引っこ抜かれて、家畜も全部殺されて食べられてしまった。」と
少し腹を立てた様子で話してくれました。

土地の境界線をチーフと一緒に見て回ってもらいました

一般人を巻き込んだことでも知られるシエラレオネの内戦時、村から多くの若者が、フリータウンへと逃げました。
フリータウンも、最後の最後には一般人も巻き込まれることになるのですが、それまでは、
村にいるよりは都市にいる方が安全だったからです。
そのおじいさんは、村に残って、兵士が来たときには、なんとか上手く話をしたり、お金や作物を渡すか、
そうでなければ、あらかじめ深く深く掘っていた穴に入って隠れていたそうです。
2001年に内戦は終わりましたが、その後も、若者たちは、フリータウンから村に帰ってくることはありませんでした。
かつて使われていた民家も、次々と取り壊されたり、廃屋となっている姿を見ることができます。

私たちは、この村の、飛躍的な発展を見たいと言っているわけではありません。
ただ、内戦前の、家畜と作物にあふれた豊かな場所に戻すお手伝いをしたいと強く思うのです。
先日、この村の出身で、今はフリータウンで暮らす若者と話す機会を持つことがありましたが、
彼らも、「あの村に戻ることができるのなら、もちろん戻りたい」と言っていました。
それでも、仕事のない村で遊んでいるよりは、フリータウンで働いて、
村の両親に仕送りをする方がいいからという理由のみで、フリータウンで暮らしているのだそうです。
こうした経緯の元、このような若者を巻き込んで、村の農業を活性化するという目標ができました。


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