1. 教えて!山原さん!NGOあいってどんな団体なの??
インタビュー企画秘話
NGOあいを運営していくにあたって、野心家の代表山原は、「もっと知名度をあげたい!もっとNGOあいについて知ってもらいたい!そのためにはどうすればいいだろう??」と
長い間考え、長い間ひとりでじたばたしておりました。 そこで、広報担当に、「ちょっとさ、NGOあいについてもっと世間様によく知ってもらうように努力してくれへん?なんか最近怠けてへん?」とプレッシャーをかけました。
広報担当は、「んーーー。知ってもらうも何も、私自身がNGOあいについてよく知らないんスよね~。」(広報失格)とやる気のない態度を取りました。
確かに彼女は、シエラレオネに住み始めてから、すっかり怠け者になってしまっていたのです。
しかし、代表山原はそんなことでは怒りません。素直に、「そうか、知らんかったら無理ないか。」と納得し、
「それやったら、アレやな。適当に俺にインタビューしてくれたらいいから。全然答えるから。」と強引にインタビュー企画を始めることにしました。
結局誰に知ってもらうための企画なんだと思われるかもしれませんが、要するに、みんなに知ってもらうためのものです。
NGOあいメンバーにも、改めて情報共有しながら、NGOあいに興味のある人にも是非是非詳しく知ってもらいたいです。
どうぞ最後までお読みください。
続くんだか続かないんだか、とりあえず第一回インタビュー (2016年4月)
広報(以下:広):今日はどうぞよろしくお願いします。山原(以下:山):はいはい、どうぞよろしく。
広:では、さっそく質問に入りますが、まず、一番初めに聞いておきたいことがあるんですけれど、
どうしてNPOではなく、NGOにしたんですか?
山:単なる援助ではなく、持続可能な支援をしたいから。
ノン プロフィット やなく、 モア プロフィット。
ボロ儲けしたらいいやん♪それをみんなで公平に分配したら。
それが本来のあるべき姿やろって、考えてるから。
もっと言えば、助けたっとるとか、そんなおこがましいことも思ってない。
一緒に楽しくHappyになりましょう!!って感じ。
広:そうですか。やっぱり、商売人だから、そういう発想がでてくるんですかね。
でも、なんとなく分かります。時々、海外の貧しい子供たちの様子とか見て、
一方で贅沢をしている自分に落ち込んで、自己嫌悪とか感じている人もいますけれど、
私は、それはちょっと違うんじゃないかと思ってます。
そこで落ち込むと、極端に言うと、貧困が善で、贅沢が悪みたいな感じになっちゃうような気がして。
そうじゃなくて、みんながそれなりに贅沢できるような環境を目指すことが大事なんじゃないかって思ってたんですけれど、
きっと、それと似たようなことですよね。
では質問を続けましょう。
山原さんは、NGOあいを創設する前は、個人活動を長い間続けていらっしゃいましたよね。
それをわざわざひとつの団体にした理由ってなんですか?
山:地位と名声が欲しかったから(笑)
広:あぁ。いいですね、正直で。地位・名声・権力って悪いイメージですけれど、使い方次第ですしね。
山:あとは、中古衣料を集めるってなった時に、振込口座作って、ちゃんとお金を分けて管理しようと
思ったから。その時、個人名やなくて団体名の方が、ハクが付くから(笑)
ほんまにね、みんな権威に弱いやん。団体名あった方が信頼性増すし、俺らも背筋伸びるしね。
ちょうど愛ちゃん(山原家長女)が生まれるところやったから、記念の意味も込めてね。
広:そうですね~。個人名に寄付はしにくいですよね。間違いなく「お前誰や」ってなりますよね。
そうそう、愛ちゃんの名前が由来なんですよね、「NGOあい」。
これは、あくまで個人的な感覚ですけれど、愛ちゃんの名前が由来っていう点はもうちょっと強調してもいいかもしれないですよ。
私が初めてNGOあいの名前をネットで知ったとき、なんかこう、何かのいかがわしい宗教の熱心な信者が創ったNGOなのかなって
思っちゃったんですよね。今だから言えるけど。
それが娘さんの名前だって知った瞬間、「あら素敵じゃない」って180度見方が変わったというか。
「NGO」も問題なくて、「あい」もとっても可愛いんだけれど、この二つがくっつくと、どこか胡散臭くなっちゃう感じ?
私の一般的なNGOに対する見方がゆがんでるせいですかね。
ちなみに、活動を進めるうえで、NGOを作ったことによって得たメリットみたいなのってあります?
山:ちゃんとした団体として扱ってもらえる。
対外的な信頼性が増す。
俺が優越感に浸れる(笑)
それくらいやけど、それがやはり大きい。
広:なるほど。優越感ときましたか。ホントにすがすがしいですね。
でも、ちゃんとした団体として扱ってもらうためには、
やっぱりそれなりに団体の枠組みなんかも決めなきゃいけないとは思うのですが、
創設した当時、将来的にどんな団体になってほしいっていうかこんな団体にしたい!みたいな青写真は、
山原さんの中にあったのでしょうか?
山:本当はね、沢山の人が活動に参加してくれてね、気軽に楽しく国際貢献♪
みたいなね、それでいて本当に有益な活動を繰り広げる団体になって欲しい。
でも、ストイックになりすぎず、ゆるーく楽しく、出来る人が出来る事をして
負担にならず楽しく活動できる団体かな。
そこから発信する情報で、ちょっとでも興味を持ったり、何かの活動のキッカケになってくれたら嬉しい。
広:設立して5年経った現在、当初目指していた団体の形に、NGOあいは近づいているのか、
あるいはちょっと違う方向にいってるのか、思うところについて聞かせてください。
山:まあ当初はね、大きな組織になって、凄いこと出来たらええなあ~、、、なんて思ってたけど。
広:すごいことしなきゃ、地位も名声も得られないですもんね。
山:嫌味。(笑)
でも、事業計画も明確なビジョンも示してなかったし、やっぱり成長はせんだよね。
無意味やったとは思わんし、こうしてあずさちゃんとも出会って、シエラレオネ行ってね、
夢はまだまだ広がるよね。石原さんとの連携もずーっと続いてるし、モリンガ育てに行くしね。
俺の能力不足で、全然進歩してなかったけど、これから色々と取り組んで行って、
あずさちゃんやりさちゃんが幸せいっぱい夢いっぱいで暮らせてたら嬉しいな。
方向、という点で言えば、ようやく定まった!!ってとこかな。
そう、モリンガね。
これから益々人口が増えた時に、食料は不足しやん。でも、栄養が不足するんやよ。
今の科学なら、穀類はどんなけでも増産できる。
高層ビルでLEDと水耕栽培で、野菜もガンガン増産できる。
でも、そんな作物に栄養は無いんやよ。自然やないからね。
そして、エネルギーを消費すれば、石油やなくてもCO2は出てくるし。
モリンガはCO2吸収、杉の木の20倍やからね。(笑)
種は浄水に使えるし。そして葉と実は世界一の栄養やしね。
それを大企業が独占するんやなくて、みんなで栽培できればいいよね。
気温20度以上ないと生育しやんし、太陽の光を浴びやんと栄養落ちるし。
今の先進国で栽培できるのは、アメリカ南部とオーストラリア北部だけ。
これからは赤道直下の時代が来るよ。(笑)
なんて妄想を膨らませております。
広:確かに、山原さんがモリンガがどうこう、うんぬんかんぬんと言い始めてから、
NGOあいの目指す方向みたいなものが、くっきりしてきた感じはしますね。
実は、シエラレオネの村にも、いくつかサンプルでモリンガを植え始めました。
ウガンダでこんなプロジェクトがあるって話をしていたのを覚えてたリーダーが、
たまたまストリートを歩いてたらモリンガの種を売ってる人と出会って購入して、
植え始めたそうです。成長が早くてびっくりしてるって言ってましたよ。
プロジェクトうまくいくといいですよね。サポーターももっと増えるといいですね。
そういえば、NGOあいって、寄付ってくるんですか?
山:寄付は皆無です(笑)
広:皆無!!なるほど、上等じゃないですか。
私たちは、それぞれが稼いだお金で、身も財布の中身も削りながら途上国の発展を目指しているということですね!
誇りを持ちましょう!
それに、寄付をたくさんもらい始めちゃったら、「地位と名声がほしいから」なんて理由で活動を始めましたなんて
言えなくなっちゃいますしね。
避難ごうごうですよ、きっと。「金返せバカヤロー」って。
あ、でも、寄付は皆無っていうのは最近はってことですよね。確か、過去にお金が送られてきたって話を
聞いた気がします。これまでに、もらったりしたことのある寄付に関しては、しっかりと全額ウガンダに
送られているっていうことはここで断言しておきましょう。
寄付していただいた方、お気を悪くしないでくださいね。
では、中古衣料品はどうですか?送られてきます?
山:これは、年に数回あるよ。毎シーズン送ってくれる人もいるし。
でも、数件ね(笑)5件とか8件とか。
それに、中古衣料を送って貰ったときは、現地への送料として寄付1,000円もらってる。
広:なるほど、単純にお金だけを寄付するのは嫌だという日本人らしい一面が見えますね。
寄付に頼らず個人の出費での活動が基本っていうのも、悪くはないかもな~とも思いますけれど。
ただ寄付するだけって、日本人には合ってないと思うし。慈善活動の歴史も浅いし。
山:個人の出費とか寄付って、やっぱり限界あるし、援助的な支援って基本的にはアカンと思う。
紛争地とか干ばつや汚染とかで酷い地は除いて、やっぱりみんなが自立して
循環する仕組みがいいと思う。やから大きいNGOやNPOでも、下手したらそこも
自立してないと思うし。お涙ちょうだいの画像とニュース流して寄付募ってね、
そして幹部が10万ドルとか給料貰うとかね。
話が逸れるけど、俺、究極は、所有と売買という概念が無くなればいいと思うんやけど、
まあ、そうもいかんから(笑)、みんなで何か作って売ってってしてね、
それで循環して継続していきたいと考えてる。
だからモリンガプロジェクト♪
その辺は、あずさちゃんも一緒やと思うんやけど。
広:どうでしょう?いろいろとうまくいけば理想的ですけれどね。
ちなみに、援助っていう点に関していうと、私は、こっちの人たちに、もっと働けって思ってます。
基本的に一生懸命働くという姿勢が欠けている中で、援助なんかしてたら、ますます働かないですからね。
逆にうらやましいですよ、時々。「あんたらはたいして働いてもないのに、こんなにいろいろしてもらっていいよなぁ、おい」って。
だから私はね、日本人にもっとアフリカに来てほしい。そして、働く姿を見せてほしい。
この人たち、「先進国の人間は、一日中遊びながら適当に仕事してがっぽりお金をもらっているのに
自分たちは一日中働いたところでお金はほとんどもらえない」とかいいやがるんですよ。
「あなたが一日中働いている姿なんて、一度も見たことございませんけれど??結構な確率で踊ってるとこばっかり見ますけど?」みたいな。
なんかね、むかつくんです、時々。
たぶん、子ども時代に、一日中働かされたんでしょうね。内戦で親を失った子供時代に、親戚に預けられて、
親戚には、無理やり水やらなんやらを売るために、外で一日中働かされて、利益は全部大人に取られて。
そういう大人に育てられて成長するから、大人になったら、親のいない親戚の子を引き取って、同じことをしてね、
変わらないですよね、それじゃ。
だから、まずは大人の日本人が来て働く姿を見せつけて、思い知らせなきゃいけないと思うわけです。
日本が戦後短期間で経済大国にのし上がった最大の理由は、一生懸命働いたからだってところをね、見せないと!
そうじゃないと、死んだおじいちゃんに申し訳ないですよ、ほんと!
あぁ、なんかちょっと熱くなってきてしまいましたね。
それはさておき、レギュラーの活動に関して、お聞きしていいですか?
基本的に、NGOあいでは、現地の商品を輸入して、販売し、
売れたらまた輸入して販売するっていうのがメインですよね。
いわばビジネスによって途上国の人々の自立を促進するというスタイルを取っているわけですが、
その活動の現状はどんな感じですか、今?
山:一番の収入源は、ウガンダコーヒーの販売かな。
広:ウガンダのコーヒー、おいしいですもんね。
山:うん。あとはストラップとかの販売。
でも、これらはイベントに出店してナンボやで。
そういった意味では厳しい。年に10万も利益出たらいいほう。
ストラップは仕入に回してるしね。
広:そっかぁ。じゃあ、売れているコーヒーの売り上げをさらに伸ばすような工夫を
する方が近道ですかね。ブログやHPでももっと上手く宣伝していかないとだめですね。
あ、そうそう、HPの方向性に関してなにか希望とかあります?
ちょっとおもしろみのあるHPにしたいと思うんですけれど、そうすると、
誰のための何のためのHPにするべきかとか、それは、ブログとHPの差異化みたいなのも含めてですけれど、
誰に向かって発信するべきかとかいろいろ考えちゃって。それが決まってないから、
なんかふわふわした感じになってますよね。
それで私、勝手に、HPを、NGOあいを愛する人のための「公式ガイドブック」的な感じに作りたいって思ってるんですね。
それについてどう思います?
山:それ、いいね!!!!!
そこは、あずさちゃんめっちゃセンスあると思うから、絶対いいよ!!
広:え!!センスを褒められたのは人生で初めてです・・・。センスがないセンスがないと言われて育てられましたから。
じゃあ、その方向性で作るとして。でも、それじゃNGOあいを知ってる人限定のHPになっちゃって、新しいメンバーを
引きこめないじゃんってなるんですけれど。
やっぱり、わたし、広報に向いてないかもしれないですね。もともと任命されてないですけれど。
山:あずさちゃん、めっちゃ広報やよ!!文章うまいし面白いしセンスあるし!
任命してなかったっけ?(笑)
でも、そういう感じでHP作ったら、新たなメンバー出てくるんちゃうかな?
今までも全然増えてないし(笑)
広:またまた褒められちゃいました。めっちゃ広報だったんですね、私。
というわけで、ここで正式に広報として任命されたと宣言しておきましょう。
ところで、今、さらっと「全然メンバー増えてない」って言われましたけれど、
NGOあいって今ぶっちゃけ何人くらいのメンバーが活動してるんですか?
全然ほかのメンバーの噂とか聞くことなくて、ずっと聞きたいと思ってたんです。
メンバーだけど待機中っていう人も結構いるようなイメージですが。
山:そう、普段実働は俺ひとり。
呼びかけると応援してくれる人が、3人くらいかな。
実質メンバーって何人なんやろ?
まさと、ヨシリン、俺。
自覚しとるのはそれくらい違うかな?
広:(え?わたしは?っていうかヨシリンって誰?)
そんな、かわいらしいポケットサイズの団体だったんですね!
5年活動して3人!
ちょっと・・・爆笑してもいいですか?おなかがよじれるほどおかしいんですけれど・・・!
(しばらく爆笑。)
じゃあ、まさとさんとヨシリンさん(っていうか誰)を絶対に手放しちゃいけませんね!
なんか、でも、まさとさんが協力隊終わったら大学行きたいとか、
わけの分からないこと言ってましたけど、大丈夫なんですか?
それだけ知的好奇心をくすぐられるような経験を今しているってことは
素晴らしいことなんですけれど。NGOあい的には、何言っちゃってんの?みたいな感じですよね。
引き止めますか?「何言ってんだ!現実を見ろ!」って。笑
いやぁ、ほんとに、メンバーもっと募集かけないといけませんねー。
どういう人がメンバーとして集まってほしいとか、ありますか?
広:出来ることを率先してやってくれる人とか
イベント出店してグッズ販売したり、お店回ってグッズ営業したり、
ワークショップやイベント主催してみたり。
俺が何かしら音頭取ったら、実働で動いてくれたり。
まあ言うたら、あずさちゃんみたいな人かな(笑)
広:そうですねぇ・・・。私、音頭取られてないことまで勝手に動いてますしね。
そのうちNGOあいの名前を勝手に使ってデモとか起こしはじめるかもしれないくらい、勝手に動いてます。
何かあったときは、収拾つけてくださいね。
だけど、私も、誰か、海外でひとりで勝手にいろいろ動いて活動できるタイプの人が仲間にほしいです。楽しいと思う。
でも、たぶん、そんなんだから、メンバーが増えないっていうのもあるかもしれないですね。
私も山原さんも、なんとなく、誰の協力も得られなくても、自分でやるっていう気持ちが強いような気がします。
しかも、頭のどこかで、ひとりでもできるって思ってるところがあるような・・・。過信?
そんな考えじゃ、メンバーを本気で集める体制にはならないですよね。ちょっと考え直さないといけないかも。
もうちょっと、違う路線でメンバー募集をよびかけますか?
なんかこう、
「わたしたちはひとりじゃ何もできません!ぐずでのろまで、5年で実質3人しかメンバー集まってません!
そのくせ代表が地位と名声が欲しいとか言っちゃってるどうしようもないNGOです!助けてください!」
みたいな?
ちょっと違うかなーー・・・・・。はい?却下??あ、そうですか。
ではでは、いよいよ最後の質問に入りたいと思います。また名前について戻るんですけれど、長女のあいちゃんの名前を付けてますよね。
ゆうちゃんは嫉妬しないですか?個人的に、時々それを考えては、はらはらしているのですが。
広:ねぇ~(笑)まだわからへんでええけど。
どうしよーね?何か組織作る?
国際支援MPO(More profit Organization)ゆう
とかどう?
広:いいかもしれませんね、それ。でも、それじゃなんか優ちゃんがお金にガツガツしてるみたいなイメージになっちゃいません?
「お姉ちゃんは普通にNGOやのに、なんで私は儲けようぜ的な感じになってんの?なんなん?お父さんの中で私そんなイメージなん?」
とか言って抗議される日が来るかもしれませんよ。
だからまぁ、そういうのも考慮してね、もし、万が一、あいちゃんとゆうちゃんが
NGOあいの名前をめぐって骨肉の争いとかになったらどうしますか?
山:ならんやろっ!!(爆笑)
広:はい、では、上手くつっこみが入ったところで、今回のインタビューは終わりにしたいと思います。
山原さん、ありがとうございました!